PEOPLE

お母さんをサポートしたい カモミールプロジェクト

みなさんは“森のようちえん”を知っていますか?

 

北欧で始まったとされる乳幼児対象の野外保育活動の総称で、

“子どもたちを自然の中でのびのびと遊ばせたい”との思いから、

自然体験を軸に、地域の特性をいかした活動が特徴なのです。

 

奈良の森のよちえんウィズ・ナチュラは、園舎を持たず、

四季折々の豊かな自然の中で子どもたちの主体性を大切にした保育活動を行っています。

 

その活動の延長線上に生まれたのが、

コミュニティスペース+デリカフェ「コリコック」。

 

今回は、店長である福田さんに、

お店のことや暮らしに関する今後の活動についてお話を伺ってきました。

 

 

福田典代さん。

森のようちえんウィズ・ナチュラで食育を担当。

2017年にクラウドファンディングの支援金で設立した「コリコック」の店長を任される。

 

 

お母さんたちと一緒に

 

(合田)

メディアに取り上げられ、耳にする機会が増えた森のようちえんですが、

「コリコック」さんは、どのような経緯でOPENされたのか、改めて教えていただけますか?

 

(福田さん)

奈良県南部にはお母さんたちが気兼ねなく訪れられるカフェやコミュニティスペースが少なく、

無いのなら自分たちで作ろう!とクラウドファンディングで支援を募りコリコックをOPENしました。

 

お店では親子で安心できる空間と安全な食事を提供し、

子どもに関わる大人が自立して生きる姿を見せられる場づくりやイベントを企画しています。

 

母体は森のようちえんウィズ・ナチュラですが、

保護者の方たちと一緒に、共同運営をしているんです。

 

(合田)

共同運営とはどういうことなのでしょうか?

 

(福田さん)

経営面は主にわたしが見させてもらっていますが、

お母さんたちにできること、したいことにチャレンジしてもらっています。

 

例えば、ディスプレイが得意なお母さんにはお店の飾り付けをしてもらったり、

ハロウィンパーティの企画から当日までを担ってもらったり。

 

森のようちえんもそうですが、みんなで作り上げるお店ですね。

 

 

心やからだが満たされる場所に

 

(福田さん)

カフェでは、味覚が育つ時期の子どもたちに本来の味を知ってほしいとの想いで、

地元明日香村の契約農家さんの自然栽培米や野菜を使った手作りランチを提供しています。

 

今日の米粉のドーナツは、グルテンフリーで卵・乳製品不使用なのですが、

こういったデザートやノンカフェインドリンクにも力をいれているんです。

 

食を見直すきっかけになるように、オーガニック食品の販売もさせていただいています。

 

 

(合田)

同スペースでイベントもされているんですよね?

 

(福田さん)

そうですね。コミュニティスペースとして、助産師さんを招いてのお話会や

歩き出すまでの赤ちゃんクラス、ようちえんの保護者企画によるバザー等を開催しています。

 

共同運営という点でもそうなのですが、

色々なことにチャレンジしていく上で、素直に相談できる場になればと思っています。

 

 

お母さんの幸せを願って

 

(福田さん)

また、産後のお母さんの心の状態は、子どもに大きく現れるのですが、

お母さんの心の状態を整えるところにもっと関りたいと、

産前産後の心身ケア「カモミールプロジェクト」をはじめることにしました。

 

具体的には、食事のケータリングや掃除・洗濯・など日常のサポート、

助産師さんへの相談窓口などです。

アロマトリートメントによる心身ケアも行います。

 

今の日本では、誰にも言えず悩みを抱え込んでいる実情があり、

自分のことは後回しで、産後うつになるお母さんが多数いらっしゃるんです。

ケータリングなども単に届けるだけでなく、

お母さんと対話し、少しでも不安をやわらげたい。

 

2019年に本格的にスタートすべく、現在はモニターさんで活動を進めさせてもらっています。

 

(合田)

森のようちえんウィズ・ナチュラ、コリコック、

すべての活動を通して新たに見えた景色ですね。

 

(福田さん)

大切な子どもたちのために、まずはお母さんが幸せになってほしい。

みなさんとともに、わたしたちもチャレンジしていきたいです。

 

 

 

 

一つずつ、密な活動を通して見えてきた社会の現状。

感覚ではなく、リアルな温度があるからこそ、

本当に必要なものがこのコミュニティに生まれているのだと感じました。

 

赤ちゃんを産んでから、お母さんのからだが妊娠前のからだに回復するまでの

デリケートで大切な時期、産褥期。

 

福田さんをはじめ、カモミールプロジェクトがどのようにサポートされ、

また新たなコミュニティを育てられていくのか楽しみです。

 

 

 

text by saki goda.