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地元をもっと楽しく 自分にできることを形に

奈良市富雄にあるレンタル&カフェ「slope」。

2017年9月末にOPENしたばかりのお店です。

 

“地域の人たちに楽しく使ってもらえるカフェやイベントスペースを作りたい”

という思いを形にした、オーナーの野坂紗代さんにお話を伺ってきました。

 

 

奈良市富雄在住。二児の母。

専門学校卒業後、美容師として働いていたが、結婚・出産を機に地元の富雄へ。

 

 

 

 

イメージしたのは“公民館”

 

(合田)

自然光がたっぷり入る空間で気持ちがいいですね!

壁一面が開口という開放的なデザイン。

どのようなイメージがあったのでしょうか?

 

(野坂さん)

最初イメージしたのは公民館なんです。

以前からいつか人が集まれるような場所が作りたいなと思っていました。

お母さんや地域の方たちが楽しめて、思わず行きたくなるような。

 

わたしにも子どもが二人いるのですが、

子どもがいると連れていく場所が難しいんですよね。

特に富雄だとラーメン屋さんのイメージが強くないですか?笑

ベビーカーでも気軽に来れる様な場所、

誰もがゆっくりできる場所を作りたかったんです。

 

(合田)

なるほど。

野坂さんのその「どなたでもどうぞ」という思いがこの空間に表れているんですね。

入口までのスロープ部分もそうですが、

屋内のレイアウトもゆったりされていますよね。

 

(野坂さん)

そうなんです。

ベビーカーを押してそのまま進めるようにと思いまして。

 

お客さまにこのお店を楽しんでいただいて、

地元がもっと楽しくなればうれしいです。

 

 

 

 

(合田)

とことんお母さんの目線に立たれた空間ですよね。

元々は県外で美容師さんとして働かれていたとお聞きしたのですが、

なぜ地元に戻ってきて、レンタル&カフェを開こうと思われたんですか?

 

(野坂さん)

色々あるのですが、きっかけは地元である富雄で、

自分にできることは何かないかな?と考えたことです。

 

食べることや器が好きなこともあって、

場所を作るなら、安心な食べ物や毎日食べられそうなオヤツを提供したいという思いもあり、

飲食店で働き、勉強させてもらいました。

 

今は妹にも手伝ってもらっています。

 

 

(野坂さん)

実家がもともと畑をしていたのもあって妹が野菜を作っているのですが、

時期によりその野菜を使ったり、たまに店舗でお野菜を販売をしたり。

 

(合田)

顔が見える食材を使うっていいですよね。

あとレンタルスペースとしてワークショップもされていると?

 

(野坂さん)

そうなんです。

先日ヨガの先生がレッスン場として使ってくれました。

 

また、保育士資格を持っている友人がいるのですが、

ここで一緒に子育て交流会を月に1、2回開催しています。

 

(合田)

子育て交流会とは具体的にどのようなことをされているのですが?

 

(野坂さん)

友人が子どもたちに絵本の読み聞かせをしている間に

お菓子を食べたりお茶を飲んだりしながら、

ここでの時間をゆっくり過ごしてもらっています。

 

お母さんって日々のことに追われて

コーヒーや紅茶をゆっくり飲むという時間を持つことが難しいんですよね。

誰かと話をする時間をつくるだけで全然違うんです。

4、5ヶ月のお子さんを連れたお母さんも来られますよ。

 

 

 

(野坂さん)

普段slopeに来てくださるお客さまもお母さん世代の方が多いですね。

 

子どもが泣くと周りに迷惑かけてるとか、

気を遣ってしまうこともあると思うのですが、

うちのお店では「泣いてる、かわいいなあ」と思ってくださる方がほとんどで。笑

 

お母さんのそういった気持ちを汲み取ってくださる方が多いんだと思います。

 

(合田)

野坂さんが目指す場所、に共感される方が来られているんですね。

 

あとmenuを見て、スイーツの豊富さと価格の安さに驚きました!笑

おひとりでこれだけの種類を用意するって大変じゃないですか?

 

 

(野坂さん)

選ぶ楽しさを感じて欲しいんです(笑)

 

でも限りがあるのは確かなので、

月・火曜はレンタル、水・木・金曜はカフェ営業、

週末は家族との時間を過ごすというスタイルにしました。

 

(合田)

自分の働き方をどうできるか考えるって大切なことですね。

OPENされて約7ヶ月経ちましたが、生活に変化はありましたか?

 

(野坂さん)

やっぱり思っていた以上にハードですね。笑

うちに持ち帰る仕事もあるので、子供たちにも迷惑かけちゃってるかなと思うこともあります。

でも働いている姿は見てもらっていた方がいいと思ってるんです。

 

 

 

(合田)

まわりのお母さんのことを考えられている野坂さん自身、小学生と5歳のお母さんですが、

いっぱいいっぱいになってしまうことってないですか?

どんな風にご自身の時間を過ごされているのですか?

 

(野坂さん)

新しい本を読んで「こんなことできるのか」と知る時間が好きですね。

このお店にある本も全て家にあったものなのですが、

ベッドのまわりは本だらけです。笑

 

お料理の本を読んで「これとこれ組み合わせたらどうかな?」と考えてみたり、

そのアイディアを友だちにどうかな?と相談してみたり。

そんな時間が楽しいですね。

 

この場所のことも楽しみながら、

お客さまに近い目線で色々考えていきたいと思っています。

 

 

 

 

「個人店だからこそできることを、ちょっとずつでも柔軟に」

とお話してくれた野坂さん。

 

実際にお子さまプレートを作ってほしいという

お客さまの声に応えるべく、新menuの準備中なのだそう。

 

“地元をもっと楽しく、自分にできることはないか”という思いを形にした

レンタル&カフェ「slope」。

 

お母さんならではの視点がたくさん取り入れられた空間は、

これからたくさんの方のサードプレイスになるのだろうと感じました。

 

 

 

text by  saki goda.