PEOPLE

「食べること」で広がる輪と 「おいしい」のお裾分け

Gのお洒落なシグネチャーが印象的なジンジャーシロップ。

奈良県内外のマルシェなどで「見たことあるある!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

 

手掛けるのは“マイニチ ムリナク オイシク タノシク”をモットーに、

生駒市でジンジャープロダクツを作っているunetable(ユヌターブル)の竹本香さん。

 

高知県の契約農家さんから仕入れるおいしい有機栽培生姜を使って、

生姜が主役のジャムやシロップ、マフィンなどの焼き菓子を作られています。

 

「おいしい」は、誰かと共有すればもっと楽しくなる。

 

そんな魔法のような力を持っているテーブルを発信基地にして、

料理にまつわるエトセトラな活動をされている竹本さんに、

ジンジャープロダクツを作るようになったきっかけや

暮らしの中で大切にされていることを尋ねてきました。

 

 

奈良県出身。

大阪の老舗小売店で勤務していた時から、

ホームパーティーでは料理を担当するなど食を通じて人との縁を広げてきた。

結婚後にカフェ勤務などを経て、ご主人の提案でブログをスタート。

unetableのディレクションは全てデザイナーであるご主人が担当。

 

 

 

 

 

 

感動を誰かに伝えたい

 

(合田)

奈良県だけでなく岡山や愛知など、素敵なイベントにたくさん出店されていますが、

イベントに出店しようと思われたきっかけを教えてください。

 

(竹本さん)

ムスコが幼稚園に通っていた時。もう8年ぐらい前かな。

ママ友がイベントを始めるから何か出してみない?と誘ってくれたのが初めての出店に。

もともとお料理が好きで、おうちにお友達を招いた会を開いていて、

それまでにも「何か出ようよ!」って声をかけてもらうこともあったんだけど、

出すものがないなあ…って断ってたの。

 

でも何でもいいよって言ってもらって、

思い切ってピタパンに和え麺を挟んだ焼きそばパンとジンジャーエールを出してみました。

パンはcoeurさんで教えてもらった天然酵母パン、焼きそばは中華料理教室で習ったもの。

B級グルメだけど、自分の中でちゃんとした料理を出したいなあって。

だから合わせる飲み物もちゃんとしたくって、手作りシロップのジンジャーエールに。

 

そのイベントの後はカレーパンとジンジャーエール、とか、

B級グルメに添えるジンジャーっていう形で何回かイベントに出るようになりました。

やっぱりおいしいを共有できたらうれしいなって。

 

(合田)

なるほど。はじめは何かに合わせるジンジャープロダクツという形だったんですね!

そこからジンジャーに絞っていかれたんですか?

 

(竹本さん)

自分の中で切り替えようと思ったわけではないけど、気が付いたらジンジャーの人になっていってた。

お客さんに「ジンジャーさん」って言われたり(笑)

 

そもそもジンジャーエールが生姜からできてるっていうのに気付いたのが20代越えてからで。

カフェで手作りジンジャーエールを飲んだときに「そうか、作れる」と思って作りはじめました。

たいていのものは手作りできて、手作りした方が絶対においしい。

その時の感動を誰かに伝えたい、その「お裾分け」精神がユヌターブルの基本になってるかな。

 

そこからバリエーションを出したくて、季節の柑橘を合わせてみたり、

おうちでも楽しんでもらえるように瓶詰めの加工品を作ってみたり。

ジンジャープロダクツの仕込みに集中できるように、

今は近くに部屋を借りて、アトリエにしています。

 

 

(合田)

わたしも飲ませてもらったんですが、

パイナップルとジンジャー、みかんとジンジャー、キウイとジンジャーetc.

美味しいのはもちろん組み合わせも面白くて、見た目もかわいいですよね!

ユヌターブルさんのファンが多い一つの理由というか。

 

(竹本さん)

そこはデザイナーのオットの力も借りてます。

手作りってどれだけおいしいものを作れてもそこまで広がらないと思っていて、

やっぱりビジュアルも大事だなあって。

おいしいだけでもダメ、デザインだけよくてもダメ。

 

 

 

 

家族のために、自分のために。

 

(合田)

全国的にも有名なマーケットにも出店されて、

ご自身でもイベントを主催されて、お忙しいと思うんですが、

ご家族との時間も大切にされているんですよね。

特にお子さんの「お母さん、お腹すいた!」の声には応えてあげられるように、と(笑)

 

(竹本さん)

そうそう、「お腹すいた」ってうるさいんですよ~(笑)

オットにも言われているのは「あくまで本業は主婦であり、お母さん」ということ。

不器用だからそこは忘れないようにしています。

 

最初の頃はイベントの前日はほぼ徹夜で、やりすぎてしまう。

どのへんで手を抜けばいいのか分からなくって、うまくバランスが取れない時があったんです。

そういう姿を見てよく注意されました(笑)

 

今はムスコやオットに負担になるような日程であれば出店は見合わせたり、

チームタケモトとしてイベント出店したり。

平日はできる限りムスコの帰宅時間に合わせて帰宅するようにしてます。

それでもやっぱりスケジュールって難しいんですけどね。

 

(合田)

バランスって難しいですもんね。

そんな中で竹本さんが日々一番大切にされていることってありますか?

 

(竹本さん)

やっぱり食べること。

お家が散らかっていても第一優先でごはんを作ります。

自分も外のごはんが続くとしんどいし、心も寂しくなるから、

年々おうちのごはんがいいなあって。

 

この間旅行に行った時も、何もしなくていいから楽だなあと思ってたんだけど、

何もしなくていいと逆につまらなくて(笑)

おうちに帰ってきてからごはんを作るとすっとしました。

たいしたもんじゃないけど、やっぱり作って食べることが好き。

 

誰かと食べるのも好きだから、人を招くこともよくありますよ。

お友達に「ごはん食べにくる?」って、時々開催する料理会。

料理会と言っても、コンセプトは家族が喜んでくれる料理。

出来るだけ手順が少なく、分量が分かりやすいもので、

参加してくれた人がおうちに帰っても簡単に作れるように、

だんだん余計なものをそぎ落としたメニューを考えるようになったかな。

 

ジンジャープロダクツを考えるときも、

みなさんに家族で食べてもらいたいからムスコの意見も入ってます。

 

料理に使う食材は安心・安全であることも大切にしているけど、

そこにストイックになるのではなくて、

一番においしいという無邪気な気持ちをお裾分けしたいです。

 

 

 

 

“おいしいのお裾分け”から始まったプロダクト作り。

 

unetableの商品を待ってくれている人がいて、おいしいと言ってくれる人がいる。

だから出来ることを出来るだけ頑張りたい、と話してくれた竹本さん。

 

料理で繋がる人との縁を知っているからこそ、

できることがあることを教えてもらいました。

 

 

家族との時間を大切にし、協力を得ながら、

これからも“竹本さんち”の味は広がっていくのでしょう。

 

 

text by saki goda.