PEOPLE

生きることに、 魅力的な女性を

薬膳、と聞くとどのようなイメージがありますか。

薬草を使うのかな?精進料理?家庭料理に取り入れるには難しそう?

 

 

 

「なんだ、薬膳っておいしいし、すぐにできるんだ」と

薬膳を親しみやすく、パステルのイメージに変えてくれた女性がいます。

 

 

お料理から笑顔いっぱいに。

たくさんのメッセージをこめて、旬を大切にした薬膳料理を作っている長谷真由美さん。

今回は薬膳を手掛けるようになったきっかけや、その笑顔の秘密をお聞きしました。

 

 

奈良県香芝市出身。

薬膳療法士、健康生活指導士、食育アドバイザー等たくさんの資格を持つ。

「旬薬zen みんカフェ」のオーナーであり、セミナー付き薬膳料理教室も主宰している。

 

 

 

営業職から美容の道へ

 

 

(合田)

無添加で、すべて手作りの薬膳ランチがおいしいのはもちろん、

いつ来てもパワーがみなぎるお店ですよね。

おなかだけじゃなくて心も満たされるような…。

ずっと薬膳のお仕事をされてきたのですか?

 

(真由美さん)

ううん、初めて正社員として働いたのは、いわゆる男性社会の外まわり総合職。

人と関わる仕事がしたいという思いがあって営業職につきました。

当時はまだ女だからって見られることもあったし、それはもう大変だったよ~。

 

そんな日々の中で、女性に役立つことを発信できる人になりたい、

女性の魅力を引き出す仕事がしたい、

心も外も満たして、自分らしく生きることを引っ張っていける人になりたいって思うようになり…。

それで会社を辞めて、女性の中で自分の力を出したいとエステティシャンの道に進みました。

朝から深夜までみっちりとフル回転、超ハードな日々。

日本一もいただきました。

お客さまの思いにしっかりと寄り添い、心身ともに削りながらよく頑張ったー!

 

(合田)

食とは異なるお仕事をしていたんですね。

日本一ってすごい!人気ナンバー1ってことですよね!

 

(真由美さん)

そうかな、ありがたいことに。

みなさんに対して愛情深くっていうのがモットーだから、

来ていただいたらどなたに対しても、思いやりをもって接することを第一に。

今ももちろん変わらないけど、もう恥ずかしいぐらいいつも全力(笑)

悲しませたくない、喜んでもらいたい。

まわりの人が求めてくれてることに対しては全部こたえたいの!

 

 

(合田)

その真由美さんの気持ちはいつも伝わってきます。

じゃあエステティシャンからまた新たな道に進んだんですね?

 

(真由美さん)

そう、エステティシャンの経験を経るうちにやっぱり外だけではダメだなって。

女性を外見だけじゃなくて、中から美しくサポートしたいってより強く思うようになったの。

人として輝く女性たちを増やしたいって。

それで結婚を機にエステティシャンを辞めて。

でもその時から、今度仕事をするなら絶対自分で女性のための事業をおこそうって決めてた。

 

お話をすることがすごく好きで、

伝えたいっていう気持ちが強いから、

講演会やセミナーが開催できる人になりたいと思ったの。

普通は何かお仕事をしてて、講演会の話をもらうっていう人が多いから、

入りが珍しいって言われるんだけど(笑)

どこからきっかけをもっていこうと、毎日自分が壇上で話す姿を描きながら考えて考えて。

何かきちんとしたものがいる、何の資格を取ろう、

信頼していただくためにはどうしたらいいのか…頭が爆発の毎日。

始める時期は決めていて、9年間ぐらいしっかり頭の中で妄想し、準備したよ。

 

(合田)

9年間も考えられたんですね!

 

(長谷さん)

そうなの。

それで、からだの事をちゃんと話すことができるようになろうと決めて、

健康生活指導士の免許をとるために専門学校に一年通いました。

美容の知識はある、運動でピラティスを習った、

食で野菜ソムリエの勉強をしようと思っていた時、薬膳の先生に出会ったの。

この出会いが大きかったなあ。

 

今でこそやっときらびやかなイメージもある薬膳だけど、

当時は薬っぽい、自分には何の関係もないものと思ってたから(笑)

でもお話を聞いていると自分が考えていた薬膳とは全く違っていて。

簡単に言うと美白にはトマトがいいとか、すぐに日常に取り込めることで、

これは女性のお役に立てると思ったの。

 

(合田)

じゃあそれまで全く興味がなかったものを勉強するようになったんですね。

人生何が起こるかわからない。

でもそれが今は仕事の柱の一つなんですよね。

 

(真由美さん)

そう!

薬膳の免許が取れた日はその足で調理室を二つおさえに行ったよ。

生徒さんが来るかもわからないけど、やっとこの日がきた!

とりあえず始めたい、始めないと。

何のつてもなかったんだけど、動けることがうれしかった。

 

教室を始めて今年でちょうど10年。

とりあえず一歩を踏み出さなきゃ、と思ったことを今も続けてるよ。

当たり前だけど、スタート当初は生徒さんが来てくれるはずもなくて、

初めて来てくれた時の気持ちはもう。

その時からずっと、来てくれた方の時間、

いわばその人の人生の一コマをわたしにもらっているんだ、

だからその気持ちのこたえたいんだって思ってる。

それは教室に来てくれる生徒さんも、

カフェに来てくれるお客さんに対しても一緒。

 

 

(合田)

その思い、生徒さんにもお客さんにも伝わっていると思います。

いつお邪魔しても眩しいほどの笑顔で出迎えてくれて、

「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えてくれますよね。

真由美さんのお料理をいただいた後は心も体も軽くなる、というか。

 

(真由美さん)

ありがとう。

わたしの役目は薬膳というイメージを親しみやすくというのはもちろん、

生きるという人生に関わり、輝いた自分を手に入れてもらうこと。

そしてお時間をいただくからには、

わたしのパワーも気も全部吸収してほしいと思ってやってる。

だからどんな方も元気になって帰ってもらわないと困る(笑)

開講してしばらくすると口コミで広げていただいた料理教室も毎月満員御礼になり、

夢だった講演会の依頼を多方面でいただき、女性のためのイベントを主催したりと…

もう一生懸命走り続けたよ。

関わっていただく方にはみんな自分らしさを持って、魅力的でいてほしいから。

思い描いていたことは全て叶いました。

 

 

 

描いていた未来に全くなかったお店

 

 

(合田)

料理教室や講師を経て、カフェをオープンされたということなのですが、

また何かきっかけがあったんですか?

 

(長谷さん)

この場所は以前女性のオーナーさんが10年間自然食のお店をされていたのね。

それである時お店を閉められるって聞いて、知り合いでもないのに、

そのパワーの源のお話を聞きたいって急にお電話させてもらったの!

そこから「ここでカフェを開いてほしい」っていうお話をもらって…

それまで自分のお店を持つっていう考えはなかったから2回は断ったのにね(笑)

 

(合田)

薬膳に出会った時と同じで、

全く想像していなかったことをスタートされたんですね!

 

(真由美さん)

そう。

でも、みんなが集えるベースは欲しいなって思って、

2ヶ月で開店準備を進めて2011年11月1日にカフェをオープンしたよ。

オープン一日前には机もないような状態でね。

でもなんとかなったし、なんとかなる。

今はお店をやって良かったって、感謝してます。

 

 

(合田)

お話を聞けば聞くほど感謝と愛情に溢れる真由美さんが

ほっと一息つけるような、リフレッシュできる瞬間ってどんな時ですか?

自分のパワーを全て渡したい、と愛情を注ぐのって、本当に体力がいることですよね?

 

(真由美さん)

山に行くことかな。川も大好き。

自然の中にどっぷりつかって五感をとぎ澄まさせるの。

仕事が溜まっていたとしても、仕事を持って近所の二上山に登ってる。

自然に触れると自分のちっぽけさに気づいて、

自分ももっとがんばらなきゃってパワーをもらうの。

薬膳とも繋がる部分があるんだけどね。

仕事も旅行も遊びも全力だよ。

 

あとは、自分に向き合う時間っていうのかな?

仕事とプライベートの境目があるわけではないから、

1分でも2分でも一日の中で自分の時間をつくること。

なんでも楽しむ、なんでも楽しい。

いつも笑っていられることに感謝してます。

 

(合田)

やっぱり自然にも人にも感謝して生きられているのが伝わってきます。

今後の目標ややりたいことはありますか?

 

(真由美さん)

毎年一年のやりたいことを考えるんだけど、

今年一年は女性として極める一年にしたいと思ってるよ。

夢はみなさんの人生に関わること。

心と体はもちろん、生きることに魅力的な女性を導いていくトータルビューティーを

組織的に進めていこうと。

まだまだ走り続けます。

 

 

 

 

面白いと感じた心に素直に、行動してみること。

とりあえず、でもやってみること。

やるか、やらないか、のシンプルな選択だけど、

それが実は難しい。

 

でも悩んでも「何かやりたい、何かできるはず」と諦めなければ、

思わぬところにチャンスはやってくる。

そしてそれに気付けるかどうかが、大切なのかもしれない。

 

真由美さんの明るさは

自分の考えに自信を持っている人の、

中から溢れてくるものだと感じた時間でした。

 

 

 

text by saki goda.